これからの季節、バーベキューの機会が増えれば、欠かせないのがとうもろこし。
子供にも大人にも大人気のとうもろこしには、ついつい手が伸びてしまいますよね。
とうもろこしの食べ過ぎは、腹痛を起こしてしまうことがあるんです。
なぜ、とうもろこしの食べ過ぎは腹痛や下痢になるのでしょうか。
この記事で、腹痛や下痢の原因を解説しますね。
大人と子供が1日に食べて良いとうもころしの本数も、要チェック!
とうもろこしの食べ過ぎは腹痛や下痢になる?病気を引き起こす原因とは
とうもろこしの食べ過ぎで、腹痛や下痢、さらに病気を起こすことがあります。
原因は、とうもろこしに含まれる食物繊維にあるんですよ。
どういうことか、見てみましょう。
食物繊維による腸への刺激
とうもろこしの食べ過ぎで腹痛や下痢が起こるのは、食物繊維が腸を刺激するからなんです。
食物繊維って、体にいいんじゃないの?
そう、食物繊維から起こる適度な刺激は、排便を助けてくれます。
でも、いいものだからとうもろこしを食べ過ぎても大丈夫、ではありません。
実は食物繊維には、
- 水に溶けてサラサラとした状態になる水溶性の食物繊維。
- ワカメ、昆布、大豆など。
- 水に溶けずお腹の中で膨れる不溶性の食物繊維。
- ナッツ、ゴボウ、とうもろこしなど。
の2つの種類ががあるんですよ。
不溶性の食物繊維は、水にも胃酸にも溶けにくい性質を持ちます。
とうもろこしの食べ過ぎによって、腸の壁が刺激され過ぎると、腹痛が起きる原因に。
さらには、下痢になってしまうことがあるんですよ。
消化不良
その理由は、主にとうもろこしの粒の皮にあるんですよ。
とうもろこしの一粒一粒の皮は、セルロースと呼ばれる丈夫な繊維で出来ています。
私たち人間は、このセルロースを消化するために必要な、酵素や腸内細菌を持ってないんです。
なので、食べ過ぎると消化しきれないことがあるんですよ。
ただし、セルロースがとうもろこしの中に占める割合は、全体の約10%程度。
極端に消化に悪いわけではないですが、食べ過ぎは消化不良を起こす原因になるでしょう。
食物アレルギー
とうもろこしの食べ過ぎで腹痛や下痢を起こす、もうひとつの原因が、食物アレルギー。
食物アレルギーの重症度や症状は人によってさまざま。
症状は食べた後、2時間以内に出ることが多いんですよ。
下痢をしてしまった時、とうもろこしを食べてから2時間以内だったら、食物アレルギーを疑っても良いかもしれません。
とうもろこしの食べ過ぎは病気の原因にも!
とうもろこしの食べ過ぎは、病気の原因になることも。
どんな病気の症状や、体に良くない影響があるかを説明しますね。
お腹張る・便秘の悪化になりやすい
とうもろこしの食べ過ぎで、お腹が張ったり、便秘が悪化してしまうことがあります。
これも、とうもろこしに含まれる不溶性の食物繊維の影響。
食物繊維から起こる適度な刺激は、排便を助けるって、先ほどもお話しましたね。
でも食べ過ぎると、お腹が張ったり、便秘が悪化になりやすいんです。
とうもろこしの食べ過ぎで、もともと便秘で狭くなった腸内で食物繊維がふくれあがる。
すると、お腹がはったり、便秘がさらに悪化しやすくなる。
というわけなんですよ。
特に、緊張やストレスが原因で便秘をしてしまう人が悪化しやすい傾向にあります。
とうもろこしの食べ過ぎで起きる下痢も、食物繊維が原因よね?
そのとおり。
ふたつは両極端な症状ですが、どちらもとうもろこしの食べ過ぎで、食物繊維が腸に与える影響なんです。
カロリーや糖質過多で太りやすい
とうもろこしは、野菜の中でもカロリーや糖質が高め。
そのため、食べ過ぎると太りやすくなってしまいますよ。
カロリーは1本あたり約140kcal前後。
これは子供用のお茶碗に盛ったごはん1杯分に相当します。
ダイエット中でなくても、とうもろこしの食べ過ぎには気をつけたいですね。
栄養バランスが乱れる
とうもろこしを食べ過ぎると、栄養バランスが乱れるおそれも。
食物繊維を極端にたくさん摂ってしまうと、無機質やビタミンの吸収率が低下するんですよ。
特に、鉄・銅・亜鉛などは影響を受けやすく、とうもろこしが主食の中近東地域の人には亜鉛欠乏症が報告されているほど。
よほどの量を食べないと起こらないかもしれませんが、知っておきたいことのひとつですね。
とうもろこしの栄養や効果は?
とうもろこしの食物繊維や炭水化物は、食べ過ぎなければ重要な栄養素です。
とうもろこしには、他にどんな栄養があるのでしょうか。
栄養がもたらす効果についても、見てみましょうね。
タンパク質
とうもろこしには、100g中に約3.6gのタンパク質がふくまれています。
炊いたごはん100g中のタンパク質は約2.5g。
言うまでもなく、タンパク質は皮膚や髪の毛、筋肉をつくるために欠かせない栄養素。
植物性タンパク質がとうもろこしから摂れるのは、うれしいですね。
カリウム
カリウムはむくみを解消したり、骨密度の増加にも繋がると言われてるんですよ。
熱中症対策としての効果も期待できるので、特に夏にお勧めですね。
ビタミン
- ビタミンB1
- 糖質の分解をサポート。
- 脳や神経系に作用し、イライラを抑え、疲労回復も期待できます。
- ビタミンB2
- 脂質の代謝を助けます。
- 健康な肌や髪をつくり、目や口などの粘膜を守る効果もありますよ。
- ビタミンB6
- タンパク質の分解を促します。
- 皮膚の抵抗力を強くしたり、女性ホルモンのバランスを整える働きも。
とうもろこしを食べて積極的に取り入れたい栄養効果が、満載!
とうもろこしは1日何本まで?
とうもろこしの食べ過ぎによって、私たちの体に起こることを見てきました。
腹痛や病気の症状にならず、とうもろこしの栄養を上手に取り入れたいですよね。
では、1日何本までなら食べても良いか、チェックしてみましょう!
栄養面を考えると1日1本まで
とうもろこし1本は約140g〜150g。
ふたつの栄養面から考えてみますね。
野菜としての栄養面から考えると
とうもろこしは淡色野菜の仲間。
1日に摂るのが良いとされる淡色野菜の量は230g以上です。
1日の中では、とうもろこしに限らずろいろな野菜を食べるのが望ましいですよね。
とうもろこしだけなら1日あたり多くても100g程度、つまり1/2〜1本程度が目安なんですよ。
炭水化物の栄養面から考えると
炭水化物をたくさん含むとうもろこし。
成人女性が1日に必要とされる炭水化物の量は約250gです。
とうもろこしを2本食べてしまうと、1日の炭水化物量の目安を超えてしまいますね。
1日の中では、他にも炭水化物を食べることが多いでしょう。
なので、とうもろこしの量は1日に1/2〜1本程度が適当だと言えますよ。
子供が食べ過ぎになる目安は?
- 1歳から2歳の時期
- まだ胃が小さく、消化能力も高くないので、1/5本を目安にして体調を見てあげてください。
- 3歳以上の幼児期
- 1本食べると1日の食物繊維摂取量を超えてしまいます。
- 食事全体のバランスを考えると、1日あたり1/3~1/2本が目安でしょう。
大人よりも子供のほうが下痢などを起こしやすいんです。
特に小さなお子さんのとうもろこしの食べ過ぎには、気をつけてあげてくださいね。
とうもろこしの食べ過ぎは腹痛や下痢になる?まとめ
水や酸にも溶けない不溶性の食物繊維が腸を刺激して、腹痛や下痢が起こるんです。
とうもろこしの食べ過ぎでお腹が張ったり便秘を悪化させたり、病気になるのも、食物繊維の影響。
食べ過ぎを控え、1日に食べる量は1本までにしましょう。
子供は特に腹痛や下痢を起こしやすので、年齢に合わせて1/5〜1/2本を目安にしてくださいね。